- アシュケナージの演奏はどんな評価なのでしょうか?『クラシック界の模範的演奏ともいえるピアノ奏者』というようなアシュケナージの高評をよくみかけます。アマゾンなどの通販サイトでのレビューを見ても、およそ9割以上の人たちがアシュケナージを素晴らしいピアニストであると書いていますが、中には「アシュケナージは駄演」とか、「こんなショパンは聴きたくなかった」という方々もいます。はっきり言ってしまえば、こういった音楽に関する評価というのは個人の好き嫌いや独断、偏見などが関係しているし、誰がどう感じてもいいと思うのですが、かのミケランジェリにさえも気に入られたピアニストですし、私的には素晴らしいピアニストの一人であると思っています。私もピアノの勉強の一環としていろいろなピアニストの演奏を聴きますが、お気に入りはあっても、そんなに否定するようなことがありません^^;なので、アシュケナージが駄目だと言われる理由を教えてほしいです。また、みなさんのピアニストの良し悪しを決める決定的なポイントなどがあったらそちらも教えていただきたいです。こんなことを気にしていたらキリが無いとは思うのですが、回答よろしくお願いします。
現在活躍しているピアニストと比較するとどうしても技術的に拙い点が見える上に、それが演奏上のキズになっていることが多いと思います。「弾きにくそうに弾いてるなあ」「あまり練習しないで、やっつけで録音してるんじゃないかな」と思うことがよくあります。それと、十八番と言われるラフマニノフが、技術的に弾ききれていないんです。これは痛い。アシュケナージの演奏は技術的に拙いところがあっても伝わってくるものはあるのですが、技術的に問題がなくよい演奏がいくらでも聴ける現代では、比較論としてどうしても質の落ちる内容とみなされます。(実はアシュケナージさんは手が小さいので、ラフマニノフを弾くのはかなり大変なんです)ショパンに関しては、これはもうご本人が言っています。「実は私はショパンが苦手です」とね。本人の弁によると、手や指の形の関係で、ある調性やショパン独特のフレーズがどうしても弾きにくく、ぎこちない演奏になってしまうことがあるとのこと。それは録音でも残されていて、たとえばOp.10-4のエチュードなどは本当に弾きにくそうに聞こえます。ただ、Op.25-6のエチュードなどはショパン特有の陰影を見事に表現したすばらしい演奏ですので、ショパン全部がダメというわけではなく、曲による出来不出来の差が大きいということになると思います。この、曲による出来不出来がポイントになります。アシュケナージの場合、日本では盲目的にお手本とされていた時期があり「この人ならなんでもよい演奏」という人がいます。しかし、耳の肥えた人や、自分でもピアノを弾く人にとっては「この演奏は、ちょっとひどいのでは?」という録音もあるわけですから、盲目的に信奉している人に対して「そんなことないだろう!」という強い否定的な意見が出されるのだと思います。>ピアニストの良し悪しを決める決定的なポイントなどがあったら厳しい言い方ですが、現代では「少ないレパートリーでもいいから、10割打者なこと」がポイントだと思います。昔は、広~いレパートリーをそこそこの完成度で弾く人が売れたようです。しかし現代は録音の発達で「繰り返し聴くに耐えうる演奏」をすることが重要ですから、レパートリーは狭くても、演奏する曲目に関しては完璧に弾きこなすことを求めます。アシュケナージが、彼でなくては成しえない個性と表現で完璧に演奏しきった録音って、あまり多くないと思います。※現在のアシュケナージさんピアノに関しては、長いこと手を傷めてらっしゃるようで、往年の輝きは見られません。新録音も出ていますが、彼の想いに指がついていかない状態のようです。残念です。
ベストアンサーはPabooからの回答ではありません。
「みんなの疑問QandA」はYahoo!知恵袋より"アマゾン"、"楽天"などのキーワードで取得できるコンテンツを利用・掲載しております。